2011年12月21日

ちあき模様〜戻り橋〜

お久しぶりでございます
愛嬌ちあきです

今夜は去る11月3日にやらされたという
私の中でも難易度の高いとされる作品をご紹介します

本日のちあき模様
『戻り橋』
ご覧下さい




大阪はみなみの新地のあたりに
子連れの女が流れてきまして
ちょっと大きな声では
人に言えん様な商売をはじめたんです
どこの誰の子やら
回りの誰も知りませんでした
その子が少し大きゅうなって
いつやったか
母親に聞いたんですわ

『うちのお父ちゃん
どこにいたはんのん』

女の答えは
いっつも決まってました

『あんたのお父ちゃんはな
戦争に行ったはんねん』

それからしばらくたって
その女に
新しいええ人が出来まして
ちょこちょこ家にも来る様になりました

『このおっちゃん
どこの人やのん』

子供に聞かれて

『何ゆうてんねん
あんたのお父ちゃんやないか
戦争から帰ってきやはったんや』

女はそうこたえました

ようあることですねんけど
三ヶ月程たったら
その男はもう来んようになりまして
女は毎日泣いとりました

それを見てその子が

『お母ちゃん
お父ちゃんまた戦争に行かはったんやろ
そんならうち
もどってきゃはるまで
毎日あの橋のとこへ
むかえに行ったるさかい
もうないたらあかん』

その橋ですけど
戦争が終わる頃まで
もどり橋と呼ばれてたそうです


西陽の橋を
陽炎みたいに
ゆらゆらあの人消えて行く
うそやない…
あの人にみんなあげた
すきやったから何もかもあげた
一人前に愛されるほど
きれいな女じゃないけれど
涙ぽろぽろ三人前
誰も帰って来ないから
泣いてます 泣いてます
戻り橋

私のいのち
奪ってくれたら
こんなに涙は流さない
うそやない…
あの人は優しかった
私にだけは優しさをくれた
やくざな人と皆んなが怖れ
背中の傷あと見たけれど
それは心の古い傷
誰も帰って来ないから
暮れて行く 暮れて行く
戻り橋

一人前に愛されるほど
きれいな女じゃないけれど
涙ぽろぽろ三人前
誰も帰って来ないから
泣いてます 泣いてます
戻り橋




タイトル正しくは
『戻り橋暮色』です

語りがとにかく長いです
語りだけで2分はあります

そして主人公の哀れさ…
売春婦か何かだったんでしょうね…


この語りもホームページに掲載してます(^^)/

よかったら聴いてみて下さい

では
『ちあき模様』
今夜はこの辺で…


チャオ♪


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Posted by 愛嬌ちあき at 02:21│Comments(0)呟き…独り言
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